鵜川こんにちは!本質美容経営塾のウカワレイ(@reiukawa_arete)です。
あなたのサロンには、明確なコンセプトがありますか?
そして、そのコンセプトに基づいて日々のサロン経営をされていますか?また、それはお客様に伝わっておりますか?
美容サロンのホームページを拝見していますと
「お客様に寄り添う」「一期一会を大切にする」「髪質改善特化型サロン」「ショート専門サロン」「ハイトーンカラー専門」
などなど、様々なコンセプトを見かけます。
ただ、これらってぶっちゃけ、コンセプトとしては曖昧で解像度が低いかもしれません。
今回は、鵜川が経営するAreteの実例を交えながら、サロンコンセプトを軸にしたサロン経営について考えてみたいと思います。
サロンコンセプトは誰のためにあるのか?
そもそも、サロンコンセプトとは何のためにあるのでしょうか?
想いを発表するため、集客するため、他店との差別化を図るため、お客様にサロンの特徴を知っていただくため、得意なことを知ってもらうため
もちろん、それらも大切な役割なのかもしれません。
ですが、僕はサロンコンセプトには、それ以上に重要な役割があると考えています。
それは、サロン経営における意思決定の基準になること。
新しい施術メニューを導入する際、新しい商品を取り扱う際、お客様からご要望をいただいた際
それらが自分たちのサロンコンセプトに沿っているのかを判断する。
言い換えれば、サロンコンセプトとは、経営者が迷ったときに立ち返るための軸でもあるのです。
どれだけ素敵なコンセプトを掲げていても、実際の経営判断に反映されていなければ、単なるキャッチコピーで終わってしまうのではないでしょうか。
コンセプトとキャッチコピーの違い
似たような意味で使われることも多いですが、実はコンセプトとキャッチコピーは、それぞれ異なります。
簡単に言えば…
コンセプトは、事業やサービスの根底にある考え方や方向性
キャッチコピーは、その考え方や魅力をお客様に分かりやすく伝えるための謳い文句
と、いったような違いがあります。
例えば、「お客様に寄り添う」だったり「一期一会を大切にする」
こういった言葉を掲げている美容室もあるかと存じます。
もちろん、これらがコンセプトとして間違っているわけではないでしょう。
しかしながら、非常に曖昧でコンセプトとして明確になっているとは言えないかなと。
そもそも、どのようなお客様に寄り添うのでしょうか?
どのようなお悩みを、どのような方法で解決するのでしょうか?
そして、それを実現するために、どのようなサービスを提供し、何を提供しないのでしょうか?
こういった問いに明確な答えがなければ、日々の経営判断に活かすことは難しいでしょう。
また、それがお客様に伝わらないでしょう。
コンセプトとは単にお客様に伝えるための言葉ではなく、自分たちが何のために事業を営み、誰にどのような価値を提供するのかを明確にするもの
つまり、「軸」のようなものだと考えています。
そして、そのコンセプトをお客様に分かりやすく伝えるための表現がキャッチコピーです。
つまり、コンセプトが軸にあり、そのコンセプトを伝える手段としてキャッチコピーが存在するのです。
どれだけ魅力的なキャッチコピーを考えても、その言葉の裏付けとなるサービスや経営方針がなければ、お客様に本当の価値は伝わりません。
また、どこにでもあるようなありきたりなサロン、薄っぺらい価値観だと勘違いされてしまうかもしれません。
反対に、明確なコンセプトがあれば、キャッチコピーがなくても、一貫したサービスを通じてお客様にサロンの価値を伝えることができるでしょう。
大切なのは、何を謳っているかではなく、何に基づいてどう表現し実践しているのか。
ここで実際に、鵜川経営するAreteのサロンコンセプトご紹介いたします。
Areteのサロンコンセプトの例
鵜川が経営するAreteでは「通う度、頭皮から髪をキレイに」というサロンコンセプトに基づき、サロン経営、運営を行っております。
僕たちが提供したいのは、単にその日だけ綺麗になる表面的な美容ではありません。
通い続けていただくことで、お客様の頭皮から髪を継続的に綺麗にしていくこと。
つまり、本質美容をご提供することです。
そのため、サロンでの施術はもちろん、毎日のホームケアについても非常に重要視しています。
サロンでの施術は一年間で少ない方で6回(2ヶ月周期)、多い方でも17回(3週間)程度
それ以外はご自身でのホームケアになります。
サロンでの施術のみでお悩みを改善することをダイエットに例えますと、食事制限を全くしないパーソナルトレーニングのように、どうしても限界があるかなと。
通う度に頭皮から髪を綺麗にしていくためには、基本的なホームケアの徹底は必要なことでしょう。
こういったコンセプトの基、お客様の美容に対して深く関わらせていただき、プロとして結果を出す、価値提供する。
そういったお客様との約束でもございます。
単に、髪質改善特化型、ショート専門、ハイトーンカラー専門といったようなカテゴライズのためではありません。
サロンの芯になる部分として、サロンコンセプトがあるかが重要です。
コンセプトは、ホームページに載せるため、集客サイトで分かりやすくするための飾り文句ではありません。
内装、メニュー、価格、接客、すべての経営判断の場面で「これはコンセプトに沿っているか」と問える指針のことです。
Areteでは、これらを一貫して提供することで、お客様お一人おひとりにサロンコンセプトをご実感いただけるよう努めています。
また、それが分かりやすい結果として、リピートや客単価、店販売上に繋がっているのだと分析しております。
サロンコンセプトに基づいて断る
例えば、Areteでは基本的にブリーチ施術をお断りしています。
お客様からブリーチをしたいとご希望いただいても、我々のサロンコンセプトをご説明したうえで、他店での施術をご案内しています。
もちろん、ブリーチそのものを否定しているわけではありません。
ブリーチをすることでしか表現できないキレイもありますし、それを楽しみたい方もいらっしゃることでしょう。
ただ、我々が大切にしている、ご提供している美容のカタチとは異なるだけのことです。
そのため、どうしてもブリーチをしたいとおっしゃるお客様に対しては「ブリーチは他店でやってきてください」とお伝えしています。
そして、「ダメージした髪を綺麗にしたり、頭皮から髪を綺麗にすることは得意なので、また綺麗にしにいらしてください」ともお伝えしています。
「変わった美容室で申し訳ございません」と添えて。
ただし、例外もあります。
長年ホームケアを徹底して下さっていて、髪の状態を把握できているお客様から「どうしてもここでやってほしい」とご希望いただいた場合に限り、髪の状態を判断したうえで対応することもあります。
ブリーチをした場合にはプラス@のホームケアの徹底が必要になることもお伝えした上で。
重要なのは、ブリーチをするかしないかということではありません。
その施術を行うことが、サロンコンセプトに沿った価値提供になるのか。
そこを判断基準にしているのです。
サロンコンセプトは、お客様との約束でもありますからね。
お客様のご要望に応えることだけが顧客満足ではない
美容師さんの中には、お客様からご希望いただいた施術をお断りすることに抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。
「せっかくご希望いただいているのだから」「お断りしたら失客してしまうかもしれない」「他店に行かれるくらいなら、自分が施術した方がいい」
そう考えるお気持ちも理解できます。
ですが、僕はお客様のご要望にすべて応えることが、必ずしも高い価値提供や顧客満足に繋がるとは考えていません。
例えば、髪のダメージが著しいお客様から、さらに負担の大きい施術をご希望いただいたとしましょう。
お客様は、その施術によって理想のヘアデザインを手に入れたいと考えていらっしゃるかもしれません。
しかし、その施術によって髪の状態がさらに悪化し、数ヶ月後に後悔することになってしまったら?
果たして、それはお客様にとって本当に良いサービスでしょうか。
もしかしたら、それが失客に繋がってしまうかもしれません。
お客様に言われたことを言われたままに提供することがコンセプトなら良いかもしれません。
ですが、美容のプロの仕事ではないですよね。
僕は、目先のご要望に応えることだけが、美容師の仕事ではないと考えています。
お客様が求めていることと、プロとして提供するべきだと考えていることは、必ずしも一致しないこと
このブログを読んで下さっているプロのあなたなら、きっとお分かりになることでしょう。
だからこそ、僕たち美容師には専門家としての判断が求められます。
もちろん、お客様が何を大切にするかは、お客様自身が決めることでもあります。
僕たちの考え方を押し付ける必要はありません。
ただし、自分たちが責任を持てないサービスまで提供する必要もないでしょう。
お客様にはお客様の選択肢があり、サロンにはコンセプトがある。
お互いの価値観を尊重することも、長期的に良好な関係を築くためには大切なことでしょう。
何をするかよりも、何をしないか
サロンコンセプトを考える際、多くの経営者は「何をするか」を考えるのではないでしょうか。
どんな施術メニューを提供するのか、どんな商品を取り扱うのか、どんなサービスを導入するのか。
もちろん、それらも大切です。
ですが、もしかしたらそれ以上に「何をしないか」を決めることが重要かもしれません。
美容業界では、毎年のようにアップデートされた技術や商品が登場します。
SNSを開けば、流行の施術や話題の商品、売上アップのための新しいサービスなど、様々な情報が飛び込んできます。
それらを積極的に取り入れること自体は悪いことではありません。
しかし、流行っているからという理由だけで次々に導入していたら、どうなるでしょうか。
気がつけば、何でも取り扱っているけれど、何が得意なのかよく分からないサロンになってしまうかもしれません。
鵜川は、新しい商品やサービスを検討する際にも、売れそうかどうかとか流行っているかどうかだけで判断することはありません。



ぶっちゃけ、逆に流行っていると導入したくなくなります…(笑)
まず考えるのは、Areteのサロンコンセプトを実現するために必要なのかということ。
仮に、非常に売れそうな商品があったとしても、僕たちの考える本質美容に必要がないのであれば、取り扱う理由はないという判断ですね。
反対に、一般的には売れないとされていても、お客様の頭皮や髪を綺麗にしていくために必要だと判断すれば、導入し提案します。
売れるからではなく、サロンコンセプトを実現するために必要だから
その結果として、売上が生まれる。
僕は、この順番が非常に重要だと考えています。
目先の売上を追いかけないサロン経営
「売上になる施術や商品をお断りするのは、経営的にもったいないのでは?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ブリーチをすれば、その日の技術売上は上がるでしょう。
流行りの商品を取り扱えば、その日の店販売上は上がるでしょう。
お断りしたことによって、他店に通われるようになってしまうお客様もいらっしゃるかもしれません。
ですが、僕は目先の売上だけでサロン経営を判断するべきではないと考えています。
大切なのは、お客様と長期的にどのような関係を築いていくのか。
以前の記事でもお伝えしたLTV(顧客生涯価値)の考え方です。
例えば、ある施術や商品をお断りすることで、その日の売上が20,000円減ってしまったとしましょう。
しかし、その判断によってサロンコンセプトへの理解が深まり、その後も長く信頼して通い続けていただけたら?
年間10万円ご利用いただくお客様が10年間通ってくだされば、LTVは100万円になります。
もちろん、施術をお断りすれば必ずリピートしていただけるという話ではありません。
ただ、目先の20,000円を得ることと、長期的にお客様から信頼していただくこと。
どちらを大切にして経営するのかという話です。
僕だったら、サロンコンセプトを改めて理解していただける良い機会(チャンス)だと思って、目先の20,000円は見捨てますね。
コンセプトを軸にした経営が、お客様との長期的な信頼関係を築くことに繋がると考えているからです。
サロンコンセプトはお客様との約束でもある
最後に考えてみてください。
あなたが掲げているサロンコンセプトは、実際のサービスに反映されていますか?
例えば、髪質改善をコンセプトにしているのであれば、お客様の髪質を継続的に改善していくために、どのような価値提供をされていますか?
頭皮ケアをコンセプトにしているのであれば、サロンでヘッドスパを提供するだけでなく、毎日のホームケアまで関われていますか?
お客様に寄り添うことをコンセプトにしているのであれば、時にはお客様のご希望とは異なる提案をすることもできていますか?
コンセプトを掲げることは、それほど難しくありません。
難しいのは、コンセプトを体現し続けることや責任を持ち続けることです。
僕は、サロンコンセプトとはお客様との約束だと考えています。
Areteであれば「通う度、頭皮から髪をキレイに」
この言葉に共感して通ってくださっているお客様に対して、僕たちは責任を持たなければいけません。
だからこそ、時には売上になるはずの施術をお断りすることもあります。
時には、お客様に毎日のホームケアを徹底していただくよう、出来れば言いたくないことをお伝えすることもあります。
すべては、お客様に約束した未来を実現するためです。
サロンコンセプトは、集客のために掲げる言葉ではなく、日々の経営判断の基準であり実現していくもの。
何を提供し、何を提供しないのか。
どんなお客様に、どのような未来を届けたいのか。
そして、そのために自分たちは何を大切にして経営していくのか。
今一度、ご自身のサロンコンセプトと、日々の経営判断を照らし合わせてみてはいかがでしょうか。
最後にコンセプトの作り方のヒントを一つ。
先に「こういうコンセプトにしよう」と決めるようとすると上手くいかないことも多いでしょう。
自分の強み(得意な技術、専門知識、経験、価値観)
⇩
それを強く欲しがるターゲット(お悩み、理想、価値観)
⇩
それらが重なる部分
という順で逆算すると、強固なコンセプトが仕上がりやすいです。
そういった一つひとつの積み重ねが、他店には真似できないサロンの価値を生み出していくのかなと。
コンセプト設計で迷われたり悩んだりしたら、LINEにてお気軽にメッセージを下さいませ。









